2021/09/18 22:00

久しぶりに夜話ではなくて読み物の更新でもしますかね。
なんとなく思いついた日本の音楽9枚です。


正直ですね、日本のハードコアってそんなに知らなくて9枚もあがらないんで、日本の音楽全般で括ってみました。
日本で括る必要性のあるものもあればそうでないものもありますね。
基準はJ-POPは排除。一切認められないので。
一方で歌謡曲要素のある音楽はいくつか挙げてますが、歌謡曲要素が強すぎるものはロック、ポップス問わず今回は除外しました。

COMES - NO SIDE LP


いわゆるジャパニーズ・ハードコアのスタイルからは遠いんですけど、こんだけ日本的な匂いがするバンドも珍しいですよね。日本語詞とかそういうことではなくて。Comesと新左翼については以前Tumblrに掲載したものを再掲しましたのでこちらをどうぞ。



Newest Model - Crossbreed park LP


正直なところ、日本の音楽ってあれこれ聴いて耳が肥えてくると聴けなくなってしまうのが多すぎるんですね。特に、このバンドと同時期に出て来たあれやこれやのバンドね。名前は挙げませんが。それらを聴いてああ懐かしいなと感じることはありますけど、じっくり聴き込むのはしんどいですよね。
このバンドに関しては、ソウル・パンク云々で語られがちですけど、メスカリン・ドライヴよりもっと白っぽいくらいのバンドだと思うんですね。サウンド的には。かつ、曲作りの面では、「歌謡ロック」というジャンル(キャロル~MODS~BOOWYに連なる)に陥らないギリギリのセンスで和の唄心もある。言い方を変えたら、自分の中にある歌謡センスとちゃんと喧嘩してるんですよ。その上でしっかり歌謡センスと和解してる。無自覚に歌謡臭が入り込んでいるロックではない。かつアレンジ面では沖縄だとかアイリッシュだとかファンクだとか色々な引き出しから引っ張って来るという、異常に情報量の多い音なんですね。これだけ色々詰め込んだら普通胸悪くなりますけど、聴き易いし、聴き応えあるし、長きに渡っても聴ける。
その代わり、ソウルとかファンクにある頭空っぽにして踊れる純粋さはあんまりないです。この情報量多い音とそれを両立出来ないでしょ。

The Star club - shut up 7"


キャロル~モッズ~BOOWYに連なるジャンルとしての「歌謡ロック」を悪く書いたように思われるかもしれませんが、別に嫌いじゃないです。いい曲であれば問題ないですし。ただ、いい曲であっても深みのある音楽ではないと思うんですね。
じゃあスタークラブなんかそういう「歌謡ロック」のパンク版そのものじゃないかと思った方。
それはメジャー進出後のこのバンドのイメージですね。
この頃のスタークラブはPIL的なアヴァンギャルド・パンクと相反するようなドールズ直系ロックンロール・パンク、この二本立て。
メジャー以降のパンク版歌謡ロックではない。センス的にはバンザイフリーク・ビート的なGSガレージの進化系。先ほど紹介したニューエスト・モデルと違って、無意識な歌謡性はあるけども、その配分が絶妙。日本という辺境のパンクバンドをマニアックに掘る西洋人になった感覚で聴ける、カッコイイロックンロール。彼らの言葉を使うとパンクンロールか。
このバンドに先入観持ってる人にこそ聴いて欲しいですね。



Brickbutt - lil' some stupid demo

自分はハードコアの良い時代をリアルタイムで体験することが出来なかったし、ましてアメリカのハードコアというと、当時ですら日本ではほぼほぼ体験することが出来なかったので想像でしかないけど、ボストンでもDCでもニューヨークでもいいや、当時これくらいの熱量のライヴを毎週のように体験出来たのかなと。唯一埋め合わせてくれたバンドですね。


Novo - 白い森 7"EP


こういう洗練された音楽って絶対自分の中にあるもんですね。セルジオ・メンデスからリクルートされブラジルへと渡った日本の秘宝。


Beyonds - unlucky CD


これは特に日本だからどうとかじゃなく、ただただ質の高い音楽ですね。
当時Jawbreakerとか新鋭のメロディックなハードコア・バンドが台頭する中で、Husker DuとかDag nastyみたいなメロディのあるアメリカン・ハードコア・バンドの再評価も高まりという流れ。自分はボーカルより本当はドラムをやりたくて、この時代特有のバスがウラに入ったり、スネアが跳ねるビートとかハイハイットのオープンクローズ交えたオカズとか必死に練習したもんですけど、才能なかったし、同時代にこれだれの完成度のアルバムがあったら、もう後にやれることはありませんわな。ドラムは諦めて、ハードコアはハードコアでもちょっと違う方向目指しました。


Mescaline Drive - Spoony selfish animals LP


先ほど、Newest Modelをみんなが思ってるより白っぽいと評しましたけど、このバンドはみんなが思ってるよりソウルフルだしファンキーに聴こえるんですよね、自分には。頭からっぽにして聴ける良さがあるんですよ。
それとニューエストにあったような歌謡性はほぼないですね、日本のバンドと思えないくらい。ボーカルが帰国子女云々以前に曲作りの発想がそもそも違うと思う。逆に帰国子女かつ声量のあるうつみさんにしか務まらないバンドだったんじゃないですかね。
このアルバム、惜しむらくは綺麗に仕上がり過ぎているプロダクション。むしろ10年遅く出て来た方がこの音楽性に合ったプロダクションになった気がしますね。


The Mops - psychedelic sound in japan LP

9枚の中では一番歌謡曲色の強い一枚ですね。しかも無自覚に。当たり前ですけど。こういうGSの無自覚な歌謡の混ざり方って日本のロックとかポップスの最適解だと思うんですね。逆に一番間違った混ざり方がJ-POP以降の音楽じゃないでしょうか。


友川かずき - 秋田ライヴ~犬 LP


友川かずき本人が凄いのはもうわかりきってることなので、古家恭子のピアノが強烈。こういうの聴くとやっぱりピアノって花形だと思うんですよ。