今では、ほとんどの伝説的バンドのライヴを見ることが出来ます。
「再結成」という但し書きがつきますが、ロック、ポップ、メタル、様々な音楽ジャンルで。ハードコアもその例外ではなく、現状のアメリカのハードコア・シーンの地盤沈下状況から、フェスなんかだと「レジェンド枠」が広がる一方。いくらロートルのおっさんバンドといえど、現行のバンドよりはるかにいいわけですから、ボロボロでもかっての名曲を聴きたい。当たり前ですよね。
ふと、主な再結成していないバンドを挙げると、えーっとMinor Threatと、それから、うーん思い当たりませんよね。
おじさんが昔話をしますと、その昔、再結成をするというのはちょっとみっともないことだったのです。再結成をするということはつまり、自身が現状やっている音楽表現が「行き詰っている・煮詰まっている」、ついでにいうと生活にも困っていることを白日のもとに曝け出す行為だったのです。
だから、大昔の再結成は、一日だけだとか、一回のツアーだけで、「俺たち昔のわだかまりも解消してこうやって仲良く同窓会やります。みんなもあの曲とかこの曲聴きたいよね?期間限定でちょっと小遣い稼ぎもさせてね。」という暗黙の了解の下での言い訳が付いて回ったのです。
が、いつの間にかそういう暗黙の了解もなくなった。もうみんながみんな、現状の音楽が行き詰ってる・煮詰まっていることはわかっている。だったら変なこだわりなく再結成すればいいか。そういう時代になった。
面白いことに、再結成、ロートルといえど表現の優劣というものは必ずあるんですね。
しかしながら、再結成・復活バンドの優劣をまとまった形で論じた文ってあまり見たことがない。てなわけで不肖ながら私がやります。
とりあえず、つまらないものをこき下ろすのにも意義はあると思うんですけど、再結成バンドなんかにそのエネルギーを費やすのも正直しんどい。ここはいいものだけを紹介したいと思います。
DESCENDENTS - Everything sucks
やはりこれに尽きるでしょうね。なんなら微妙な後期のアルバムよりトータルでこっちの方が出来がいいんじゃないのってくらい。プロダクションが少々良くなったけど、やはりこれはAllではなくDescendents。ただ、この後2004年にもう一枚Cool to be youというアルバムをリリースしますが、これを越えられなかった。それからライヴが結構微妙だったりというのが難かな。近々再結成後3枚目のアルバムがリリースされるそうなので、再結成バンドのファンのマナーとして、さして期待せず待ちましょう。1997年作。
Battalion Of saints - Darkness
サンディエゴの不良ハードコア・バンド。95年の再結成以降も質の高いリリースを続け定評があったのですが、昨2015年にSouthern lordから投下されたこちらの7″が爆裂級。ツインペダルが耳障りなところが玉に傷ですが、ジョージ・アンソニー親父健在。ライヴも良さそうです。
7Seconds - Good to go
本人たちは解散していない、休んでいただけだと言い張っていましたが、どう考えても苦しい。しかし、そんなこんなを吹き飛ばす改心の出来映え。作風的には速い短いポップの三連砲、The Crew パート2ですね。1999年作。
Attitude Adjustment - No way back
クロスオーヴァー/スケート・ロックの名バンド。こちらは2007年に復活しての2011年作。実はオリジナル・シンガーはアンディ・アンダースンではなく、現シンガーのケヴィン・リード。吐き捨て型のスピードメタル然としたアンディももちろんいいですが、ニューヨークのコンバット・ハードコア・スタイルを彷彿させるケヴィン・リードも捨て難い魅力があります。Descendentsもそうですが、やはり何らかの形でメンバーが音楽活動を続けていたバンドの再結成は概ね質が高いです。こちらのAttitude Adjustmentのメンバーも地味ではありますがDeface、Deathtollなんてバンドで好リリースを重ねていました。これらのバンドも要チェックです。
Deathtoll
今では、ほとんどの伝説的バンドのライヴを見ることが出来ます。 「再結成」という但し書きがつきますが、ロック、ポップ、メタル、様々な音楽ジャンルで。ハードコアもその例外ではなく、現状のアメリカのハードコア・シーンの地盤沈下状況から、フェスなんかだと「レジェンド枠」が広がる一方。いくらロートルのおっさんバンドといえど、現行のバンドよりはるかにいいわけですから、ボロボロでもかっての名曲を聴きたい。当たり前ですよね。 ふと、主な再結成していないバンドを挙げると、えーっとMinor Threatと、それから、うーん思い当たりませんよね。 おじさんが昔話をしますと、その昔、再結成をするというのはちょっとみっともないことだったのです。再結成をするということはつまり、自身が現状やっている音楽表現が「行き詰っている・煮詰まっている」、ついでにいうと生活にも困っていることを白日のもとに曝け出す行為だったのです。 だから、大昔の再結成は、一日だけだとか、一回のツアーだけで、「俺たち昔のわだかまりも解消してこうやって仲良く同窓会やります。みんなもあの曲とかこの曲聴きたいよね?期間限定でちょっと小遣い稼ぎもさせてね。」という暗黙の了解の下での言い訳が付いて回ったのです。 が、いつの間にかそういう暗黙の了解もなくなった。もうみんながみんな、現状の音楽が行き詰ってる・煮詰まっていることはわかっている。だったら変なこだわりなく再結成すればいいか。そういう時代になった。 面白いことに、再結成、ロートルといえど表現の優劣というものは必ずあるんですね。 しかしながら、再結成・復活バンドの優劣をまとまった形で論じた文ってあまり見たことがない。てなわけで不肖ながら私がやります。 とりあえず、つまらないものをこき下ろすのにも意義はあると思うんですけど、再結成バンドなんかにそのエネルギーを費やすのも正直しんどい。ここはいいものだけを紹介したいと思います。 DESCENDENTS - Everything sucks
やはりこれに尽きるでしょうね。なんなら微妙な後期のアルバムよりトータルでこっちの方が出来がいいんじゃないのってくらい。プロダクションが少々良くなったけど、やはりこれはAllではなくDescendents。ただ、この後2004年にもう一枚Cool to be youというアルバムをリリースしますが、これを越えられなかった。それからライヴが結構微妙だったりというのが難かな。近々再結成後3枚目のアルバムがリリースされるそうなので、再結成バンドのファンのマナーとして、さして期待せず待ちましょう。1997年作。
Battalion Of saints - Darkness
サンディエゴの不良ハードコア・バンド。95年の再結成以降も質の高いリリースを続け定評があったのですが、昨2015年にSouthern lordから投下されたこちらの7″が爆裂級。ツインペダルが耳障りなところが玉に傷ですが、ジョージ・アンソニー親父健在。ライヴも良さそうです。
7Seconds - Good to go
本人たちは解散していない、休んでいただけだと言い張っていましたが、どう考えても苦しい。しかし、そんなこんなを吹き飛ばす改心の出来映え。作風的には速い短いポップの三連砲、The Crew パート2ですね。1999年作。
Attitude Adjustment - No way back
クロスオーヴァー/スケート・ロックの名バンド。こちらは2007年に復活しての2011年作。実はオリジナル・シンガーはアンディ・アンダースンではなく、現シンガーのケヴィン・リード。吐き捨て型のスピードメタル然としたアンディももちろんいいですが、ニューヨークのコンバット・ハードコア・スタイルを彷彿させるケヴィン・リードも捨て難い魅力があります。Descendentsもそうですが、やはり何らかの形でメンバーが音楽活動を続けていたバンドの再結成は概ね質が高いです。こちらのAttitude Adjustmentのメンバーも地味ではありますがDeface、Deathtollなんてバンドで好リリースを重ねていました。これらのバンドも要チェックです。 Deathtoll