2018/05/24 00:00

事ほど左様に、89年以降Judgeの影響力は計り知れないものがあったのですが、メタル・エッジ?何だそりゃ?ハードコアだぞってバンドも突然郊外から出てくるのが広大なアメリカ。田舎の凶暴性というやつですね。


Wishful thinking - Rise To Surprise 7"


Deep wound,Outpatients,BIU,Da stupidsらを輩出したウエスタン・マサチューセッツ。
水道源にシャブが混入するため、SxEバンドとてその異様なスピード感から逃れられないのがこの地域の特徴ですね。
音楽的にはNo For An AnswerのYou laugh 7"路線。ですが、まあありがちな線の細さがN級のN級たる所以でして。
ベースのカールは、後にPushbutton warfareというタフガイ・メタリック・バンドに参加。
自分はこの辺り全く通過してないのですが、日本のレコード屋にも結構流通されてたんで、その界隈でそこそこのポジションだったのでしょうか。カール自身はすぐに脱退したのでヘルプ的な位置づけだったのかもしれません。
で、この人Wishful thinking,PBWでもエンジニア、ミックスを手がけてましたし、後々にLast in lineのレコーディングにも携わっているので、ウエスタン・マサチューセッツではそれなりにキーとなる人物だったりします。 
バンドやってる方なら納得かと思いますが、こういうハードコアをわかってるエンジニアさんって重宝しますからね。


Last Laugh - Nothing to hate but hate itself 7"

第二・第三世代のハードコア、sXeバンドにもポストハードコアの波が訪れ、QuicksandやらShelterやら、はたまたそれらに対してBorn AgainstやRorschachみたいなバンドが台頭するご時勢の最中。
ミシガンはカラマズーから91年に登場したのがコレ。
ギターの音作りは意外とメタリックな気もしますが、重量感ゼロ。もたったりつんのめったり決まらないストップ&ゴー、シンガロング。
本当にダメなんですけど、憎めないバンドですね。




さてさて、現在ハードコア・シーンでもっとも話題になっているレコードといえば、Heresyのリマスター再発盤でしょう。
正直、自分はあまりファンではないのですが、映像でライヴを見た限り、レコードではこのバンドの魅力がいまいち伝わっていない印象があったので今回のリマスター、気になるところであります。
で、そのHeresyのベーシスト、
カルヴが運営していたIn your face Recs、流石の目利きといいますか、Poison IdeaのIan Mackaye 12"、Nukey PikesのデビューLP、ひそかに名盤と名高いAttitude Adjustmentの後期作と数々の名作揃いであります。
そんな同レーベルのカタログでひっそりと、今なお$3 $5コーナーの常連である悲運のN級がこちらのアリゾナ産。


Last option - Burning LP

Desecrationのメンバー在籍だけに、随所にセンスは感じさせるのですが、どうも全体的に野暮ったい、アカ抜けないこのバンド。
初期より随分Desecration色といいますか、かなりメタリックになりました。88年でこのメタル・アプローチはわりと早いのでは。
なんとなく、シアトルのBROTHERHOODと雰囲気被るバンドでしたね。