2018/05/22 20:54

ストレイト・エッジというライフスタイル、カルチャーは承知の通りハードコアから派生したわけですが、それがモッシュ・メタリック・サウンドにとって代わったのが92,3年頃。
そして96年頃より、ストレイト・エッジ・シーンにハードコアが復活。それは後にユースクルーと呼ばれるのですが、所詮は安直なリバイバル。80年代の熱気を取り戻すことはありませんでした。
そんなリバイバルやその流れを汲んだ現代ハードコアよりも、Youth Of TodayやGorilla biscuits,Chain of strengthになれなかったC級、D級、E級…N級について語ろうぜってのが今回のテーマ。
過小評価惜しいバンドから妥当な評価は得ているけれども、俺は贔屓目に見てあげたい!そんな愛すべきN級まで紹介してみようと思います。

Powerhouse - S.T 7"(New Age Records 1990)






レーベル創成期には数枚の好リリースを世に放ったものの、90年代の訪れと共に失速していったNew Age Records。同レーベルが最後に残した佳作がこちらのフロリダ産SxEバンドではないでしょうか。音楽性は時期が時期だけにニューヨークのバンドの影響が色濃い。
いや、ニューヨークというか、端的に言えばJudgeですね。
蘊蓄的に付け加えるならば、ベースのダニエルはのちにスラッジメタルのCavityに合流というわかり易いブレイクエッジをしました。

せっかくなんで、ニューヨークのバンドの影響が強いバンド縛りで紹介しましょうか。

Beyond Reason ‎– It's Just Begun 7"

ニューヨークのハードコア・シーンを席巻したストンプコアの流れはSxEシーンにも波及。
当時のミドルスクールのヒップホップのビート感意識したバンドが台頭します。
こちらのフロリダマイアミ産は91年リリースということもあってモロですね。
ダギング調のアートワークもまさに。
ストレイト・エッジがストリートに寄せてどうするんだと思うんですが、そんな時代でした。
Voちょっと音痴だけどいいバンドでしたね。






Pushed aside ‎– 5 Song Orange County demo



Against the wall、それから90年代に活動したIgniteというバンドに在籍していたランディ・ジョンソンがベースを弾いていたカリフォルニア産。
高名なSpotスタジオにて録音された89年リリース5曲入りのデモで、 Cro Mags, Bad Brains, Raw Dealの影響を公言する、ばりばりのニューヨーク贔屓な音楽性。残念ながら、活動期間中はノルマ付のライブ出演を余儀なくされるなど泣かず飛ばず。しかしながら、テープトレーダーの間で話題になり、Nemesis Recordsから7"リリースのオファーが届くも89年夏に解散。
そのNemesis Recsのライブコンピレーション、Icemen comethでの1曲が名演。
自分もこのバンドはそのコンピで知りましたし、M.A.N.S.M.A.Nのバンド名候補の一つがIcemen comethでもありました。



この寒々しいライブ。このバンドの良さを理解出来る人間がいなかったとは。

2006年にindecisionが7"として再発。ジャケ訳わかんないけど、必携の1枚でしょう。

N級と呼ぶのはちょいと憚れますが、同じくIcemen cometh収録、Inside out他で活躍したザック・デ・ラ・ロックがギターを弾いたこちらのバンド。
もう完全にJudgeのコピーバンドですね。モッシーになり切れないところが西海岸らしくもあるんですが。











まだまだ続きます。