2017/07/20 01:24



再発ラッシュですね。
カナダのプロレス・ハードコアSTRETCH MARKS,同じくカナダのスピード・コアNEGATIVE GAIN、レドンドビーチのスノッティハードコアSOREX、カリフォルニアはロングビーチのハードコアパンクMODERN WARFARE等々。
中には、昨今のヴァイナルプレス費高騰のため、オリジナルより高くなっちゃいそうなものもありますが、楽しみですよね。
古き良き時代のハードコアにばかり関心が高まるのは、現状の米国のシーンの劣化・空洞化が原因だと思います。要するに現行のバンドがつまらない。90年代も00年代も自分の中ではなかったことになっていますが、それらと比べてもはるかにつまらない。
判で押したようにデジタル・レコーディング・インターフェイスでワンクリックで仕上げただけのロウ風味サウンド、ハウリングノイズから始まってボエー。これでクラシック・ハードコア回帰って何の冗談でしょうか。もういいでしょう、いい加減終わりにしましょう。
かと思えば、リバイバルのネタが尽きたといって、時代のあだ花としてなかったことにされていたヘヴィ・ロック、ミクスチャーロックをわざわざ引っ張り出してみたり。
どっちもどっちですよね。
90年代リバイバルだかなんだか知りませんけど、それは一度なかったことにしたんですよ。迷走ぶりが目立ちます。

といって、リスナーみんながみんな感覚が鈍っているわけではありません。
海外のハードコアフェスの告知を眺めてみても、ヘッドラインはほぼほぼレジェンド枠で埋まっています。大多数の人たちは、しょーもない若手よりロートルでもいいから昔の名曲を聴きたいと思っている。
まあ、自分は80年代のUSハードコアにしか興味ないんで、これは喜ぶべき事態なんですけど、いくら昔はよかったって言っても、今やってるのは出戻りのおっさんなわけじゃないですか。そんなのより、現行のバンドが見劣りするってのは…どうなんでしょう、いやいや、まあ、前向きにそれでよしとしましょうかね。
わざわざbandcampなんかで劣化コピーのそのまたコピーのマニアックなバンド掘るヒマがあるなら、昔のバンドに触れて、劣悪な録音環境のなかでも、色褪せることないテンションの高さ、楽曲の質の高さを再認識して貰いたいですね。わざわざ海外まで出向いてそんなフェスに行かなくても、youtubeで昔の映像たくさん見れますし。そのお金でレアなレコードを集めるのもいいと思います。

そんな中で盛り上がる再発シーンですけど、流石に主だった名盤なんてのは、ほぼ90年代や00年代で出尽くしています。ここにきて再発されているのは、レア(要するに高額取引されている)盤ではないけど廃盤であって、内容がかなり良いもの。それから、CDで出されたもののアナログ化(自分はこれ嫌いなんですけど、その理由はまたいずれ)、もしくは90年代や00年代に再発されたもののそのまた再発。
今回取り上げるLife’s Bloodは再発のそのまた再発ですね。
自分自身、Born AgainstのVermiformからの再発7″で初めてこのバンドを耳にしたと記憶しています。この再発がブックレット付で非常にコレクタブルな一枚でして、掲載されてるフライヤーを眺めてあれやこれやとニューヨークのハードコア・シーンにイメージを膨らませたことを覚えています。

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https://manvsman.tumblr.com/post/160948515509/this-was-hardcorelifes-blood-defiance